作業療法学科 2021年度卒 猿田 ももかさんインタビュー

卒業生インタビューとして、今回は2021年度に作業療法学科卒業の猿田ももかさんのインタビュー記事をお伝えいたします。

インタビューの前半では猿田さんに、目白大学入学のきっかけからお伺いしていきます。

作業療法士と社会人なりたての卒業生インタビュー

目白大学入学のきっかけから、サークル活動を含めて楽しい大学生活について

猿田ももかさんご本人 お写真はご本人からご提供頂いた目白大学時代所属していた音楽部での一枚

インタビュアー(以下イ):今回は作業療法学科卒業で、社会人になったばかりの猿田ももかさんにインタビューをさせて頂きます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

猿田ももかさん(以下猿田さん):よろしくお願いいたします。

イ:早速なのですが、横關さんの目白大学の入学のきっかけからお聞きしたいのですが。

猿田さん:はい、入学のきっかけなんですが、たまたまというか本当は別の2か所の大学を志望していたのですが、私の時期は補欠合格の割合が悪い年でした。平年でしたら受かる順番でしたが、補欠に誰も回らない年で、かなり大変な年でした。

目白大学はセンター入試で受けていて、センターでの合否が出ておらず残っていたのが目白大学の一般入試で国家試験に受ければ作業療法士になれるので、目白大学でも良いと思い、一般の最後の試験を受けました。

イ:今は目白大学に行き、作業療法士の国家試験に受かり、就職なさっていて素晴らしいです。当時は受験でのドキドキが続いたんじゃないですか?

猿田さん:はい、そうですね、自分は受験は中学受験しかしていなかったので、受験というものをあまりしてなかったので。

イ:猿田さんが目白大学に入学してからの様子をお聞きしていきたいのですが。

猿田さん:最初は他の学校を志望していましたが、目白に入って良かったです。友達はすぐに出来て先生との距離も近くてこちらのことを理解してくれました。自分は早産で元々身体的にハンデが合って生まれてきました。多分ですが、アスペルガー気質もあって目白じゃなかったら就職も大変だったと思います。目白に入って良かったと思います。

目白に入学したときの最初に合宿みたいなものがあり、そこで一気にみんなで仲良くなりグループLINEも作りました。

イ:お友達が出来た経験、素敵ですね。猿田さんはサークルなどには入られていたんですか?

猿田さん:はい、サークルは掛け持ちしていて2つ入っていました。SCOPSという発達障害の子たちと遊ぶサークルと音楽部でベースを担当していました。サークルもみんな仲が良くてライブもけっこうやったり、大学の施設内で泊まったりしてました。すごい楽しかったです。

自分の個性を大切にしてくれた先生や友達

イ:サークルでの楽しい様子が伝わって来ます。猿田さんは3年時から入られたゼミの様子をお聞かせ下さい。

猿田さん:ゼミの担任が小児科医の先生で仲本ゼミなのですが、一番最初から私のことを理解して下さった先生です。ゼミが決まり、実習が始まる前に、他のゼミの子たちは面談をしていないと思いますが、私の状況を全部理解してくれていて、実習前にメールが来て、「実習前に面談しようか」と連絡が来ました。どういう部分を配慮しないといけないのかを一緒に考えてくれて、ゼミ担任の存在はありがたかったです。ゼミ担任も良かったですし、同じゼミの子たちもみんな仲が良かったのでとても過ごしやすかったです。

一番最初にびっくりしたのがゼミ担任と始めて面談をしたときに「人の話を聞きながらメモを取るの苦手でしょう?」と言われました。今までゼミ担任の授業はほぼなくて授業では関わりがほとんど無かったので、いつ気付いたんだろうという感じでした。「メモを取るの苦手だから、ボイスレコーダー使って良いよ」と言って下さいました。スマホをボイスレコーダーにして、面談中は使用していました。本当にありがかったです。他の子よりも力を入れることが出来ない部分も色々考えて下さったので、先生たちに恵まれていたなあと思います。

イ:先生たちや周りの友人たちも猿田さんのことを理解しようとしていることが素敵ですよね。猿田さんのハンデというと失礼な言葉になってしまうかもしれませんが、周りの方の理解でハンデを減らすことが出来るのは大きいですよね。

猿田さん:はい、実習担当の先生方が実習先にも連絡して下さって、比較的力が必要なトランスファー(リハビリの現場などで、ベッドから車椅子に被介護者の方が乗り移ったり、介助されたりなどの動作のことです) も配慮してもらいました。私は元々身体発達が遅れていて、階段の上り降りも大変な状況です。階段を降りれるようになったのが幼稚園からで、降りるスピードはゆっくりで一段ずつではなく周りの子たちと同じように階段を降りられるようになったのが小学校2年生のときでした。

未だに階段がすごい苦手なんですよ。実家にある階段でも片手にパソコンなど何かを持っていたとき、手すりに摑まれなかったり、下が見えなかったりする状況だと一段ずつしか降りることが出来ません。階段を使ったリハビリも配慮頂きました。患者さんだけ動くならまだ良いのですが、患者さんが動いて自分も動くとなると自分のことで手一杯になってしまいます。そのような場合のリハビリの実習はやらないという形に配慮して頂けたのは大きかったです。

イ:実習は3年生のゼミのときからスタートという形なのですか?

猿田さん:いえ、1年生から始まります。精神と身障、それぞれ1か所、2日間行きます。2年時は精神と身障、こちらもそれぞれ1か所ずつで2週間行きます。3~4年時になると、精神と身障、それぞれ1か所8週間行きます。4年時になると、地域実習というのがありまして、こちらが2週間という感じです。

イ:実習がどんどん増えていって、長いときはは2か月以上あるんですね。やはり、1年時より2年時の方が実習も大変になって来る感じでしょうか?

猿田さん:そうですね。期間が長いですし、やることが増えて来ます。大変な部分はあると思います。実習自体は8週間行き、約1ヶ月ぐらい実習が無い期間があります。また、8週間の実習が始まります。4年生ですと、その後に、少し実習の無い期間を挟み、2週間の地域実習が始まります。まとまった期間に行われますね。

イ:実習先は猿田さんと同じゼミ生の方が行くということはあるんですか?

猿田さん:実習前に実習先の候補の一覧があります。確か第6希望ぐらいあって、希望を出します。そこからは先生たちに希望を聞いてもらいながら配属先を選んでもらうという感じですね。

イ:皆さん、住んでいる場所の近くみたいな配慮などもされるんですか?猿田さんはどうでしたか?

猿田さん:どうですかね。希望が比較的通る人たちとめちゃくちゃ遠くになる遠隔地組がいます。自分の場合は、比較的希望が通りました。友達は何回かめちゃくちゃ遠くの実習先になりました。私は比較的近くでした。片道1時間半を超えてしまう遠隔地組はホテルに泊まって実習先に通う感じでした。実習先は、東京・埼玉・千葉・茨城でしたが、3・4年の実習で凄かったのが確か大阪の実習になった子がいました。

イ:驚っ!?そこまで遠隔の実習があるんですね!

猿田さん:けっこうな遠隔ですね(笑) 別の友達は大阪以外の広島への実習になってました。

あと、3、4年のときはコロナ禍もあったので、実習が凄く変わったパターンがありました。私自身、自分がその凄く変わったパターンの実習になりました。自分の場合は、3、4年時の実習はほとんど行けなかったです。1か所目の身障の実習のときに始まって4日経ってコロナの関係で実習が中止になりました。そこから急遽、学内での実習に変わりました。そのまま1か所目の実習が終わりました。2か所目も4月と担当の方が変わる関係で、実習が始まるちょうど1ヶ月前に実習担当の大学の先生から電話がかかって来て、中止になりました。大学の先生たちがその日のうちに、色々な施設に電話をして下さって、その日のうちに実習先が決まりました。でも受け入れ先の病院も受け入れるのに準備があるじゃないですか?自分の場合、更に配慮してもらう部分も学年で一番あるので、実習開始が他の子よりも1ヶ月ずれました。その期間中も半分ぐらいは学内での実習になりました。実習が始まるとなった時期に、緊急事態宣言が出ました。私の場合、実習が再延期になりました。その後、緊急事態宣言が解除されるまで実習が延期になりました。私の場合、本来の日程ってどんなだっけ?と思うぐらい予定が変わりました。2か所目の実習先の場合、私の場合は2週間と2日で実習が終わりました。それ以外全て学内実習です。やっと、3か所目の実習で、1か所目、2か所目と実習がずれているので、私の場合は3か所目の実習がずれましたが、やっと3か所目で行けたという感じですね。

イ:3か所目の実習にちゃんと行けて良かった反面、猿田さんは学生さんなので、配慮される部分ではありますよね。ただ、先生たちもコロナ禍での予定変更は焦ったでしょうね。

猿田さん:他の子は3か所中の1か所は実習中止はあるのですが、ここまで中止と延期が重なったのは私ぐらいですね。実習、18週間のうち、14週間が学内実習だったので、あまりに延期で日程がずれ過ぎて、最後の学1週間の内実習のときは私一人になりました。実習担当の先生には「学内実習やり過ぎて学内実習のプロになったでしょ」と言われました(笑)

学内実習と言っても学内に行くのでは無いんですね。Google Classroomを使っての実習になります。毎回、これをやって下さいと課題が出るので、ひたすらパソコンの前で課題をこなす感じですね。

猿田さん、インタビューお答え頂き、ありがとうございました。インタビュー後半からは、アスペルガーの気質を活かしたり、ハンデを乗り越えて作業療法士になるための実習や勉強の課程や、作業療法士を目指したきっかけ、在学生に対してのお言葉も頂いておりますので、続きは下記からご覧下さい。