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人間福祉学科同窓会の役員の大石徹さんと横關昌弘さんの対談
大石さんと横關さんのインタビューの過去記事ご紹介
今回は目白大学人間福祉学科同窓会の役員さん同士の対談記事をご紹介いたします。現役員の大石徹さんと横關昌弘さんのお二人にご登場頂きます。お二人とも過去にインタビューを受けて頂いているので、ぜひお二人のインタビュー記事もあわせてご覧下さい。
引き続き、大石さんと横關さんの和やかな対談は次からご覧下さい。
ほぼ初対面のメンバーで始まった人間福祉学科同窓会の設立について
インタビュアー(以下イ):お二人とも本日はどうぞ、よろしくお願いいたします。
大石徹さん(以下大石さん)と横關昌弘さん(以下横關さん):よろしくお願いいたします。
イ:目白大学同窓会の支部の一つとして人間福祉学科の同窓会があるわけなのですが、どのような経緯で設立になったのか、お聞かせ頂けますか。
大石さん:2019年コロナの直前なのですが、同窓会の前身となるメンバーが集まった学科のセミナーがありました。これから同窓会を立ち上げようという話があったんですね。以前、学科長をされていた舩越先生のゼミに私は所属していました。隣りには横關さんが所属していた初代学科長の千葉先生がいらっしゃいました。お二人が学科を退官されるということで、今後のことも踏まえて同窓会を設立した方が良いんじゃないかと仰ってくださいました。その流れで人間福祉学科同窓会は設立されました。
私も横關さんも随分前に卒業していた身ではあったんですが、お互い千葉ゼミ、舩越ゼミで中心的に活動したメンバーだったので、先生方から推薦を頂いて同窓会の役員になっているという流れです。
イ:千葉先生も舩越先生もどちらも同時に退官なさるという形だったんですか?
横關さん:そうです。その年の3月に最終講義をお二人でなさって退官される形でした。同窓会の設立はお二人の置き土産だったんですね。そのときに選定されたメンバーが7名。会長・副会長2名・事務局2名・会計1名・会計監査1名です。
実は選ばれたメンバーはほぼ初対面でした。私も大石さんも学年が一つしか違わないのでお互い存在は知っていたと思うんです。ただ、直接の関わりは無くて、私のいた千葉ゼミがアットホームな感じで、毎年同期や在学生も含めての会も行っていました。同期や後輩とは繋がっている部分もありましたが、他のゼミの方々や先輩との繋がりは無かったんですね。
ですので、同窓会に携わるとなったところで、何から行えば良いのか、分からなかったです。そこから始まったのが一番最初ですね。
イ:本当にいきなりだったんですね!
大石さん:はい、懐かしむというよりかは初めましてという感じですね(笑)
横關さん:(笑) そうですね。舩越先生と千葉先生が推薦してくれた初期メンバーは恐らく卒業してからほぼ10年経っている方々でしたね。
大石さん:初対面のやりづらさというよりもすぐにコロナで緊急事態宣言になってしまったので、活動休止にせざるを得ない状況が1年近く続きましたよね。
横關さん:そうですね。オンラインでやってみましょうとなってもなかなか予定が合わなかったり、やり方が分からなかったりということも当時ありましたよね。あとはどういう目的でどのようなテンションでやっていくのか、意思の疎通をどうしていくのかも難しかったです。コロナが無ければ対面での交流会など、何かをしながら話し合うことも出来たので、誰かの問題というよりは、色々な要素が重なりなかなか上手くいかないことがありましたね。
イ:当時ですと、まだzoomやGoogle meetなどオンラインでの会議や打ち合わせが気軽に出来るものはまだ浸透していなかったですものね。
大石さん:そうですね。
イ:お二人も何からなさったら良いのか分からない中での行動は厳しかったのかなと、容易に想像が出来ます。
横關さん:後から知ったことなのですが、新宿キャンパスで同窓会支部を作ったのが私たちだけということで。4年生大学になってからも20年以上歴史があるので先駆者の方々がいると思っていて、その方々に聞いてみたら良いだろうと思っていました。実際にはおらず、岩槻キャンパスの方々とも交流があるわけではないので、今後どう事業計画をしていったら良いのか?と考えました。去年までは予算執行0でしたので、その中で個人情報保護の観点からはがきやメールの活動も難しかったり、いきなり自分に送られて来ても怪しまれたりもしてしまうのかなと思い、コロナの問題もあって、なかなか最初の運営は難しいなと思いました。
色々な問題がありながらも、どのように活動していくかは大石さんと現在は産休中の土屋さんとはやり取りをして、少しずつ活動していきました。
大石さん:初期メンバーですと、横關さんと土屋さんの3人の同窓会になってました。
横關さん:そうですね。活動していかなきゃいけないのは分かっているけど、どう活動していけば良いのかが決まらないとメンバーも集められないんですよね。オンライン開催は打ち合わせの段階ではしていたんですが、実際にオンラインで交流会などはそこまで知らない人たちと画面越しで話すことが出来るのかと懸念する部分がありました。
大石さん:難しいですよね。
横關さん:はい。何かテーマを決めたとしても難しいんじゃないかと。開催するかどうかで止まってしまっていたというのはありますね。
イ:初対面の人同士で画面越しにお話しをするのは難しいですよね。最初の段階で、そもそも同窓会ってなんだ、誰が役員なんだ。という問題も起きますよね。
お二人:そうなんですよね。
横關さん:最初の活動として記念品も卒業生に贈ろうかという話もあったんですね。相応の記念品を毎年贈るというのも限られた予算の中で、毎年予算を計上する。そのようなものもなかなか見つけづらかったです。ボールペンに卒業生一人一人の名前を書いたものを贈るというのも、現在の学生さんたちは喜ぶのかなと悩ましい問題もありました。何か設備投資として在学生のためになることも毎年行うとなると、まとまった予算も必要となってきます。交通費など活動費にお金が出るわけではないので、ほぼボランティアで運営するにあたっての難しい面が色々ありました。
毎年、人間福祉学科同窓会の役員が顔を出して認知度を増やすという方向に切り替えました。
また、現状では人間福祉学科同窓会の口座を持てないので、今後の活動としても私たちや後任になる人に引き継ぐ時代までには、専用の口座を作りたいと考えております。口座を作成し引き継ぐのも手間がかかるので、そのときの会長さんには引き継ぎなどの方法をお伝えした上でスムーズになるように引き継ぎたいと考えております。私たちがいる間の早めに今年度や来年度中には解決を目指してます。
イ:現在は、お二人以外で活動されている役員さんはほかにはいらっしゃるんでしょうか?
大石さん:現在は新しいメンバーになって7人ですね。今年度、新しく役員以外で2人学年幹事として入ったので、9人で運営しております。今後は9名で活動していく形です。
今後の福祉学科同窓会の運営について
イ:活動日というのは、月1に打ち合わせなど、日程など決まっている部分もあるんでしょうか?
大石さん:月1と決まっているわけではなく、多いときは毎週やり取りがありますね。時期によって、必要に応じてやり取りしております。
(インタビューの日が学園祭前なので) 今は、学園祭が近いので、今後は学園祭についての打ち合わせがあります。zoomでのやり取りを予定していますが、そういった役員同士の流れが出来て来たかなと感じております。
イ:やり取りや打ち合わせなどの業務の流れを作るのは本当に大変ですものね。
横關さん:仰る通りです。
大石さん:横關さんと土屋さんと私の3名のときの同窓会のやり取りをしている時期もあったので。ただ、船頭多くして船山に上るでは無いですが、コロナの影響で3名という少人数で流れを作れたのは今思えば良かったんじゃないかと思います。
イ:卒業生は皆さん、人間福祉学科同窓会の会員ということになりますが、その中で今役員を募集しているようなことはあるのでしょうか?
大石さん:役員の任期が2年交代で、現在私たちが2期目に入ったので今は現在のメンバーで進めていき、新しい若いメンバーの方々にも業務の分担をしていき、やってもらう流れをもっと作っていければな考えております。中途半端にしてしまうと消滅してしまう可能性もあるのでいろいろ考えていきたいなと思っております。
横關さん:今回、改選があったときに卒業してから2年以内のメンバーを4名入ってもらうことにしました。目的としまして、在学生に近い方がより身近だろうし、活動していく同窓会の役員としても動きやすいのではないのかなというのが一つ。入ってくれたメンバーがやる気のある方々で、自分が就職する前にどんな勉強をしていたか、仕事をしていて大変なことはどんなことか、昨年の11月に在学生の前で話してくれたんですね。そのメンバーが全員入ってくれました。私はそれが大事なことだと思っていて、先生方とも距離が近いですし、大学生から社会人になりたての貴重な人材を引き継いでいける形が出来れば先生たちともコミュニケーションが取れるはずで一番良いやり方なのかなと思いました。
我々は卒業してから10年以上経っているので、在学生時にお世話になった先生がほぼいません。私が在学生時からいらっしゃる先生が現在2~3名。必ずしも同窓会に関わっているわけではなく別の委員もなさっていて、学内で顔を合わせても担当では無いので、最初から先生とやり取りがスムーズな人の方が良いので、入って来てくれた方々の力をどう引き出していくのかは活動の目的の一つになりますね。活動の目的や継続していける仕組み作りが一番大事なのかなと考えております。
人間福祉学科同窓会を運営していて大変なこと
イ:今後の活動や運営などをお聞かせ頂き、ありがとうございます。今までもコロナなどの問題で大変な状況であることをお聞かせ頂いたのですが、実際に人間福祉学科同窓会を運営していてほかに大変なことはありますか?
大石さん:同窓会は今まで入ったこともやったことも無く「同窓会ってそもそも何をするところなの?」という我々も何をすれば良いのか分からないところからの出発でした。見通しが立たない部分ですとか、新宿キャンパスは冒頭に横關さんも言ってくれましたが、初めての同窓会の支部だったので、学校の中でも土壌が無く先生方も知らない団体でした。千葉先生と舩越先生の置き土産の団体だったので、その後に入った先生方ですとか、コロナで学校もかなり慌ただしかったですので、同窓会の存在が薄れてしまっていました。もう一度、学校側との協力を得るのが難しいと思うところもありました。でも学校側の皆さんも前向きにとらえて下さっていて、ありがたいです。その中で、「どこまでやって良いのかな」「どこまで踏み込んで良いのかな」という部分は難しいかなと感じております。
横關さん:私は一言で言えば温度差というか。熱を入れ過ぎても相手が引いてしまうと思いますし、少し距離を置いてもせっかく団体としてあるのに「なんで活動をしていないんだろう」という部分もあります。温度差はやっていく中で感じましたので、私は同窓会の活動をしていく上で、焦らずコミュニケーションを一つ一つ取っていくことで、認知をして頂いて「この人はこういう活動をしている人なんだ」と知ってもらうことは大事です。まずは認知をしてもらわないと難しいですね。話もなかなか伝わらないですし、現役の在学生とは私は一回り以上年も離れていますから。先日学校で15分ほど在学生の前で話をする機会があったのですが、もちろん誰も知りません。私自身、話し方や関わり方も努力が必要だと思いますし、在学生との温度差を埋めていかないといけないなというのは活動を通じて個人的に感じました。大石さんには失礼なんですが、大石さんも私もサークルで目立っていたというわけではなく、個人で自己完結できる活動をしていたので。
大石さん:今の言葉だと陰キャですよ、陰キャ(笑) 陽キャでは無かったです(笑)
横關さん:(笑) 一部の同級生とは盛り上がっていましたが、学生委員や学科を越えて学内でまとまって何かをやることはしていませんでした。
大石さん:やってない、やってない(笑)
横關さん:学生の任意団体の進め方にノウハウが無かったんですよね(笑)
大石さん:本当ですよね(笑) もう少し私以外でも適材がいたんじゃないかとは思います。どうしてこんな陰キャを使ったんだと船越先生には言いました(笑)
横關さん:後から考えると大石さんの真面目さが道を外さずに進めていける、責任感のある方が会長さんで良かったなと思います。
大石さん:そう言って下さるとありがたいです。
横關さん:まさかこういった形で関わらせて頂いて、仕事の相談とか出来る関係性が出来たのが財産かなと感じております。
大石さん:まさか卒業して10年以上経って、横關さん始め皆さんと交流が出来るとは10年前には思ってもみなかったですから、同窓会はありがたい場所だなと活動していて感じます。
卒業する間近の方々にとっては、同級生がいるということが当たり前というか、当然で自然なことなんですが、その辺り社会人になってから「みんなどうしているかな」と考えることはあると思うので、少しでも交流の場が出来ると良いのかなとは思いますね。
コロナもあり、急にイベントを開催する難しさについて横關さんがお話しして下さっています。その後に今後、同窓会の活動でやっていきたいことをお二人にお話し頂きました。
人間福祉学科同窓会で今後行っていきたい活動
横關さん:個人情報保護の観点から今、人を集めるのは難しいですよね。例えばFacebookでイベントを立ち上げて交流会を開催してもあまり集まらないと思います。元々の母体がある程度出来ていないと急に集めるのは難しいと思います。学科を交えてやるとなると、先生方からの協力をして頂かないと難しいと思います。同窓会に関わる前は我々の代から始めたことなんですが、ゼミでホームカミングを年一回行ってきました。15年ぐらいずっと行っていて毎年顔を出していたので、現在の在学生は「こういう子たちなんだな」「福祉系の子も増えて来たんだな」「一般企業に勤める子もいて選択肢も増えてきたんだな」と。福祉の専門職になる子も増えてきたので、何か相談出来る部分があれば話はしたいなと思っていました。卒論や必修について相談に乗る、それが私自身の同窓会のベースとなる活動でしたね。毎年続けて来て、それが同じゼミの後輩だけではなく学科の後輩のサポートもするということが私自身の活動指針の一つなので、今後出来るようにしていきたいなと思います。今年度は厳しいかもしれませんが、来年度の学生には「ああ、あの人ね」と顔ぐらいは覚えてもらえるように認知してもらいたいなと思います。
大石さん:今後、BBQとかイベントは行えるならやっていきたいですね。有名大学の伝統的な同窓会であれば、今までの歴史がありみんな入って当たり前、そこで交流するのが当たり前という部分があると思います。私たちの大学はそういう状態ではありません。Facebookや各種SNSなで個々で繋がれる時代なので、同窓会は前時代的なある意味団体だと思いますが、そのような形じゃないと出来ないこともあると思います。オリジナリティがある横關さんが言われたとおりにアットホームな感じで「来て良かったな」と感じる居場所のようなものを、お茶会でも良いですしコロナの兼ね合いのあると思いますが、福祉の現場で働いている人だけではなく、みんなが気軽に話せる場所を作っていければ良いなと考えております。職場でもなく家庭でもなく第三の場所であるサードプレイスはけっこう貴重だと思うんですよね。
イ:素敵なお話をありがとうございます!あと、お聞きしたいことがありまして、在学生向けのサポートとして社会福祉士の国家試験対策を行うこともなさっていくと少しお聞きしたんですが。
大石さん:横關さんが先日行って下さったんですけど、我々福祉学科のメインテーマの一つではないんですけど、大変な思いをして単位を取って実習に行き、社会福祉士の受験をするということがあります。我々のときからの課題ではあるんですが、合格率が低いんですね。他大学と比較しても低いので、長年の課題ではあるんですが、聞くところによると他大学では同窓会が関わることで合格率が飛躍的に上がった実績があるんですね。横關さんとも相談して「アプローチの方法の一つとして良いんじゃないかと」学科に働きかけて在学生にということで。直接関係作りが出来れば将来的な同窓会役員のメンバーに入ってくれて活動してくれるんじゃないかと。
サポートの話を学校側にしたら、「良いですね」と言って頂いたので、今に至る感じですよね。
イ:実際に社会福祉士に受かった方が目の前にいて、お話を聞けるのは在学生にとっては貴重ですよね。一回で受かった方はもちろん、大変な思いをして受かった方の話は目の前で聞けるのはとても参考になると思います。
大石さん:そうですね。意外とそういう機会って少ないですし、受かった方の成功体験ですとか、先日横關さんが話してくれたように「直前期はどれぐらい勉強しました」「どのような心持ちで臨みました」そういう情報って必ず役に立つと思うんですね。試験当日に「そういえばあのとき横關さんがこういう話をしていたな」と試験直前に思い出すと安心して試験に臨めるきっかけになると思うんですね。同窓会のメンバーも国家試験に受かった方が多い。同窓会のメンバーになる方は試験も真面目に勉強して学校との繋がりも大事にしていきながら横や縦のつながりも大事にしていく前向きな人が多いんじゃないかなと思います。そういう方々と3・4年生のときに繋がることが出来れば同窓会としても良いきっかけになると思います。
イ:目の前で3・4年生が国家資格取得に向けて励んでいるのも見かけると下の学年の在学生も具体的に分かりますよね。
大石さん:そうですね。一つのモデルとして見習えると思います。学校側でももちろん教えているとは思うんですが、先生から伝えていくのと、卒業生や先輩が伝えるのでは受け取り方も変わって来ると思います。今年度からなのですが、上手くいったら良いなと考えながら活動しております。
横關さん:同窓会の活動として卒業生に対しては今まで繋がって無かった人と繋がるチャンスですし、在学生や先生たちのとっては「こんな形でサポートや協力してくれる団体がいるんだ」という第三の場所になれたら良いなと思っています。在学生個人もありますし、集団意識は年代によって考え方が違います。そのときに先生方が感じているギャップと我々視点の価値観をお互いに補完が出来る関係性が良いのかなと感じております。なかなか合格させる、勉強させる、目の前の課題に取り組めない在学生も多くいると思うんですね。出来ない在学生の子たちに向けても出来ることがあると思うんです。
仕事や国家試験を私なりにチャレンジしてみたけど、向き合えなくて失敗した経験があるので、そういう部分を共有していきながら言葉、結果としては国家試験合格という形になるかもしれませんが、在学生全てが有益になる情報を残せるように活動をしていきたいと思っております。
お二人とも対談形式でのインタビューを受けて頂き、ありがとうございます。お一人でも多くの卒業生や在学生が交流して下さり、在学生が国家試験にも受かる人が増えれば嬉しいですね。
人間福祉学科同窓会が運営するTwitterがあり、そちらでも活動は発信される予定なので、人間福祉学科の方や他の学科の方、卒業生もフォローをお願いいたします。