【学生レポート】三上ゼミとアダチ版画研究所がコラボレーション、映像を制作

今回は、目白大学メディア学科の記事を引用させて頂き、ご紹介いたします。

メディア学科の三上ゼミ(現4年生)が、公益財団法人アダチ版画研究所(新宿区)とコラボレーションをして、4本の短い映像を制作しました。

三上ゼミとアダチ版画研究所がコラボレーション、映像を制作の在学生レポートのご紹介

映像は三上ゼミ生がアダチ版画研究所の活動を紹介するという内容で、#1イントロ、#2若手版画彫師、摺師へのインタビュー、#3版画制作に使用する道具についてのインタビュー、#4三上ゼミ生が浮世絵の彫りと摺りを体験する。以上をアダチ版画研究所で撮影し、各映像を3分弱にまとめました。
アダチ版画研究所は、日本の優れた伝統文化である浮世の木版技術を継承しながら、浮世絵復刻版を制作したり、また現在活躍しているアーティストとのコラボレーションを通して、その魅力を世界に向けて発信しています。
今回、江戸時代から伝わってきた浮世絵について若い人にもっと知ってもらいという意図から、アダチ版画研究所が同じ新宿区に位置する目白大学メディア学科の三上ゼミに映像制作を依頼。三上ゼミ生たちが研究所の活動や日本の浮世絵の今を若者向けに発信することになりました。

アダチ版画研究所で摺師のデモンストレーションに見入る目白大学メディア学科三上ゼミ生たち。(現4年生)
摺師が摺っているのは、学科の「社会連携プログラム」のロゴである「mediaction」の「a」の部分。

制作にあたった三上ゼミ生たちのコメント

#1イントロ 篠﨑清香

シリーズの最初を飾る私たちイントロ班は、どのような経緯でアダチ版画研究所についての動画制作を始めたのかがよく伝わるように意識しながら撮影を進めました。若者にも浮世絵や版画について知ってほしいという先方の要望から、短時間で見やすい動画制作に取り組みました。
まず、外観を主とした撮影を行いました。多くのカットを編集時に使えるよう、たくさんの素材を撮影しました。しかし、住宅街に位置していることから人や車の通りが多く思い通りに撮影が進まないこともありました。
次に研究所代表の中山周さんに、三上ゼミに依頼をいただいた経緯について伺いました。それを念頭に置き、実際の浮世絵や撮影の風景を組み込み、映像の切り替えをしながら、視聴者の興味を引くよう工夫を行いました。

#1イントロ

#2若手職人 浜名星良

私たちのグループは若手職人の方々にインタビューを行いました。現在職人と呼ばれる方々は高齢化している印象が強いのですが、その中で、アダチ版画研究所では多くの若い世代の方々が職人として活躍していることを知りました。そこで私たちは版画の世界に足を踏み入れようとしたきっかけや、若い職人の版画に対する思いや信念を知りたいと考え、彫師の長谷川博美さんと摺師の長沼翔太さんにお話を伺いました。
取材ではお二人それぞれに同じ10個の質問をしました。動画では『彫師・摺師になったきっかけ』と、特に印象に残ったお話を厳選して紹介しています。お話を伺った結果、物作りや印刷技術など元々興味があった身近なものがきっかけとなったことがわかりました。また、話を聞いていく中で版画作品を形作る伝統的な技術の型を守り、大切に受け継ごうとしていることが強く感じられました。今回の動画を通じて、より若い世代の方々が版画に興味を持つきっかけになればと思います。

#2若手版画彫師、摺師へのインタビュー

#3道具について1 中神京郎

日本の伝統文化の一つである版画を若い世代に知ってもらうために、YouTubeやTikTokなどを意識した映像作品を制作しました。私が制作した動画では「実際に職人が使用する道具」に焦点を当て、現役の摺師と彫師が版画を制作する際に使用する道具の説明や、そのこだわりについてお聞きしました。

#3道具について2 吉田圭佑

道具編では彫師と摺師それぞれの方にインタビューを実施し、作業風景と併せて紹介しています。まさに“商売道具“ということで、職人さんのこだわりを感じました。道具1つ1つの役割だけではなく、作業中に駆使される繊細で高い技術力や版画の完成形が浮かび上がってくる過程もご覧いただけます。

#3版画制作に使用する道具についてのインタビュー

#4体験してみて 石島真由子

私は、アダチ版画研究所を取材した際、彫りと摺の体験をしました。職人の方は何年も修行をするのですから、どちらの工程もかなり難しいであろうと覚悟していましたが、実際は想像の数倍難しかったです。
彫りの方は、やってみると結構力を使う上、深く彫るのに苦戦しました。また、ずっと気を張っていないと、彫るべきではないところまで彫ってしまったり、版木を傷つけてしまったりするので大変でした。その後ベニヤ板を購入し家で練習したら、体験の時よりはうまく彫れるようになりました。
摺りの方は、簡単かと思いきや、均一にくっきりと色が乗るようにするのがとても難しかったです。体重を乗せて、何度も力いっぱいこすらないと綺麗に色がつきませんでした。職人技、という言葉を聞くと繊細さばかり思い浮かびますが、力仕事がかなり多かったです。
新しいことに挑戦できましたし、職人技がいかにすごいか、身をもって知ることができました。

#4三上ゼミ生が浮世絵の彫りと摺りを体験

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